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    「塩で殺して酢でしめる」という職人技があってこそ、本領を発揮するコハダのことを、江戸前ずしになるために生まれてきたという人もいるほどです。稚魚「新子(シンコ)」の初物の値段は魚河岸でも話題になる季節の風物詩。新子が出回る時期を選びなさい。

    ①春先の3~4月頃
    ②初夏から夏の7~8月頃
    ③夏から残暑の8~9月頃
    ④晩秋から冬の11~2月頃

    ▼解答と解説▼
    ②初夏から夏の7~8月頃

    【解説】コハダは成長するにつれて呼び名が変わるが、関東での価格は小さい方が高く、その意味では逆出世魚ともいえる。シンコはその年に生まれて4~6cm程のものが獲れ始める7月頃から8月頃までの夏が旬。シンコが出回るともに夏の到来を感じシンコが終わると夏の終了を感じる寿司好きも多いことだろう。コハダは8~10cm位のサイズで8~9月頃まで、コノシロは16cm以上のもので脂がのる晩秋から冬の寒い時期がおいしいと言われる。コハダとコノシロの間の11~15cmサイズをナカズミという。

    不漁を伝えるニュースが多い昨今ですが、今年(2020年)のこの魚介の水揚げは出足好調です。3月1日に漁を解禁した富山湾では、10日間の水揚げ量が過去10年と比べ最速ペースで推移、この魚介の漁獲高1位の兵庫県香住、浜坂も豊漁にわいています。この魚介を選びなさい。
    ①サクラエビ ②シロエビ ③ベニズワイガニ ④ホタルイカ
    ▼解答と解説▼
    ④ホタルイカ
    【解説】3月1日に解禁した富山湾のホタルイカ定置漁が好調で、3月1日から10日までの水揚げ量は速報値で313トンと、4トンのみだった前年とは比べ物にならない豊漁を記録している。また、1月中旬から漁を行っている兵庫県香住では2月末から漁獲量を伸ばしている。香住で水揚げされたホタルイカをカニのゆで汁でボイルする「カニホタル」は、もともと旨みが強いカニとホタルイカの融合だけに濃厚な味わいと、人気上昇中だ。
    春の解禁を待ちかねたように、兵庫や瀬戸内の家庭では“くぎ煮”づくりに精を出します。くぎ煮の材料となる魚を選びなさい。
    ①イカナゴ ②キビナゴ ③シラウオ ④ワカサギ
    ▼解答と解説▼
    ①イカナゴ
    【解説】イカナゴは春先になると瀬戸内へ回遊してくる小魚で、稚魚である新子は2月下旬から3月にかけて漁獲される。甘辛くじっくり炊き上げる“くぎ煮”は、春の訪れを告げる兵庫の代表的な郷土料理。細長く褐色に煮込まれたイカナゴが釘のようであることから、こう呼ばれる。
    もとは北の海をすみ処としていたこのカニが瀬戸内海でも頻繁に見られるようになって久しいが、初春に獲れることから「花粉ガニ」と呼ぶ瀬戸内の漁師もいるようです。一方、青森の津軽地方では花見に欠かせないカニで「花見ガニ」と呼ばれています。このカニを選びなさい。


    ①ケガニ ②トゲクリガニ ③ハナサキガニ ④モクズガニ
    ▼解答と解説▼

    ②トゲクリガニ
    広島湾ではガザミやタイワンガザミが良く獲れる。トゲクリガニはケガニと同じクリガニ科で東京、能登半島以北に生息するといわれていたが、広島湾では1990年台からナマコの底引き網に交じるようになったという。船のバラスト水に幼生が混じって運ばれたとも。毛ガニより小ぶりで身は少ないが旨みが強いカニ。津軽の花見に欠かせないトゲクリガニは、桜ガニ、花見ガニとも呼ばれる。

    沖縄を代表する色とりどりの魚たち。刺身もいいけど、新鮮だからこそ違いが出るマース煮がおすすめです。写真の真ん中の魚の標準和名はスジアラですが、沖縄でのこの種の総称を選びなさい。

    ①イラブチャー ②グルクン ③ミーバイ ④マンビキ
    ▼解答と解説▼
    ③ミーバイ
    【解説】ミーバイとは沖縄でのハタ類の総称のこと。写真はアカジンミーバイとも呼ばれる。マース煮は少量の塩水と好みによっては泡盛も入れて、強火で蒸し煮する沖縄料理。身はふっくらと仕上がりシンプルながら鮮度が良い魚はおいしさが倍増する調理法。①イラブチャーはブダイ類の総称で写真一番上の魚。イラブチャーといえば写真のナンヨウブダイが一番有名。②写真一番下はグルクンで、沖縄ではクマザサハナムロの総称。④のマンビキはシイラの沖縄での呼び名。 写真:photolibrary https://www.photolibrary.jp/
    日本各地の岩礁域に生息するこの海藻は、船の航行を邪魔するほど伸びるのでやっかいもの扱いでしたが、今や「海のじねんじょ」といわれるほどの健康効果が知られ、一躍人気に。秋田、新潟、京都など日本海側では古くから食用だったこの海藻を選びなさい。
    ①アカモク ②ヒジキ ③メカブ ④モズク
    ▼解答と解説▼
    ①アカモク
    【解説】粘り気がありながらシャクシャクするアカモクの食感は初体験という人も多いのではないだろうか、それくらい独特な歯ごたえだ。秋田でギバサ、新潟でナガモ、京都・丹後でギンバと呼ばれ、日本海側では古くから親しんでいたところも多い。アカモクはミネラル、食物繊維が多く、なかでも海藻の粘り気の元であるフコイダンの含有量が豊富で、免疫力アップに期待大である。また、抗酸化作用、抗肥満作用で注目されるフコキサンチンは、海藻中でトップクラス。
    花見魚ともいわれるサヨリとともに、石川県では柳八目(ヤナギバチメ)という目がパッチリとした魚が春告げ魚として親しまれてきました。同じ魚種の中では体色で区別しています。「赤」といわれるこの魚を選びなさい。
    ①ウスメバル ②キチジ ③タヌキメバル ④メジナ
    ▼解答と解説▼
    ①ウスメバル
    【解説】メバルは体色によって、金メバル、黒メバル、赤メバル、白メバルと呼び分けられる。また、沿岸の浅場にいる黒メバルと区別するために、ウスメバル(標準和名)は赤メバル、沖メバルと呼ばれることが多い。刺身志向の強い現代でも身がやわらかく、クセのない淡泊な白身魚で、かつ骨ばなれがよいところから、尾頭つきの煮魚、焼き魚が人気。日本各地に生息するメバルは早春の船釣りの対象として親しまれ、釣り人たちにとっても春告魚だ。
    昔から言われる釣りの格言「鮃四十_二十」とは食い込みに時間がかかるため、早合わせは禁物ということを伝えています。下線部にふさわしい、夏を代表する底魚を選びなさい。
    ①魳 ②鯒 ③鱈 ④鯥
    ▼解答と解説▼
    ②鯒(こち)
    【解説】その締まった身質と味わいから夏のフグにたとえられ、薄造りや洗いにもよく使われるマゴチ。照りゴチの異名がある通り、日照りの夏が旬だ。南東北から九州南部まで、砂地の海底に生息する。背は保護色の砂色、体長40cmくらいのものが多い。岸壁や砂浜からだとルアーフィッシング。ボートや乗合船の沖釣りでも人気魚種で、小型のクルマエビやメゴチ、ハゼなどを生きエサで泳がせ釣りで狙う。「鮃四十 鯒二十」は、ヒラメやマゴチが海底にすむ魚ゆえ、エサが海底付近にあるようにタナをとり、アタリ(魚信)があったら最初はラインを送り込み、各々40秒・20秒ほどしっかり食わせてからあわせる釣りのコツ。①はカマス、③はタラ、④はムツ。
    下の写真は、武家の習慣を持つある土地特有の塩引き鮭を干す方法で、切腹を連想させないため腹の一部を残し開き、首吊りを連想させないため尻尾から吊るします。古くからの鮭文化が今も継承されるこの地での鮭の呼び名を選びなさい。

    ①オオマナ ②ホッチャレ ③イヨボヤ  ④オオメ

    ▼解答と解説▼
    ③イヨボヤ
    【解説】写真は新潟県村上のもの。城下町であった村上では武家の習慣が名産品の鮭を扱うときにも使われている。切腹を連想させないため腹の一部を残し開き、首吊りを連想させないため尻尾から吊るす、など。魚の「イヲ」から転訛して「イヨ」といい、「ボヤ」は広く魚をいう方言でこの地方では位の高い魚に使う。鮭は「魚の中の魚」であるという意味。 写真:photolibrary https://www.photolibrary.jp/