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    見(み)てくれは不細工(ぶさいく)でも絶品(ぜっぴん)の魚です。プルプルとした身(み)から出(で)る極上 (ごくじょう)の出汁(だし)を味(あじ)わうには、鍋(なべ)が一番(いちばん)。函館地方(はこだてちほう) ではこの魚を鍋に仕立(した)てた郷土料理(きょうどりょうり)が有名(ゆうめい)。冬(ふゆ)にしか味わえないこの魚を選びなさい。
    (1)きんき (2)げんげ (3)ごっこ (4)どんこ
    ▼解答と解説▼
    (3)ごっこ 
    【解説】ぬるりとした黒(くろ)いゼラチン質(しつ)の皮(かわ)や淡白(たんぱく)な白(しろ)い身(み)は、まるでアンコウのよう。函館(はこだて)を中心(ちゅうしん)に昔(むかし)から親(した)しまれてきた“ごっこ汁”は、野菜(やさい)などとともに醤油(しょうゆ)で仕立(した)てた鍋料理(なべりょうり)。2月の厳冬期(げんとうき)が一番(いちばん)オススメ。鍋のほか、から揚(あ)げや炒(いた)め物(もの)でもおいしくいただける。
    「よっ、日本一!」そんなかけ声(ごえ)が聞(き)こえてきそうな立派(りっぱ)な仙台(せんだい)雑煮(ぞうに)。これでもかと言うほど海の幸(さち)、山の幸を盛(も)りこみます。一番(いちばん)の特徴(とくちょう)はある魚の焼(や)き干(ぼ)しで出汁(だし)をとること。この魚を選びなさい。
    (1)アンコウ (2)カツオ (3)ハゼ (4)ブリ
    ▼解答と解説▼
    (3)ハゼ
    【解説】伊達藩(だてはん)の華(はな)やかさが今に伝(つた)わる仙台(せんだい)雑煮(ぞうに)。松島湾(まつしまわん)や長面(ながつら)湾でとれたハゼの焼(や)き干(ぼ)しで出汁(だし)をとるのが特徴(とくちょう)。焼きハゼに紅白(こうはく)かまぼこやはらこなどを盛(も)りこみ、正月(しょうがつ)の祝(いわ)い膳(ぜん)にはふさわしく豪華(ごうか)に仕上(しあげ)げたもので、多彩(たさい)な味が旨(うま)みを引(ひ)き出す。全国的(ぜんこくてき)にもこれだけ具(ぐ)がふんだんにつかわれる雑煮は珍(めずら)しいという。

    淡水魚(たんすいぎょ)とは川(かわ)や湖(みずうみ)などで暮(く)らす魚のことをいいますが、なかには一生(いっしょう)のうちのある時期(じき)を海で過(す)ごす種類(しゅるい)もいます。下記(かき)のうち、一生を淡水で暮らす魚を選びなさい。
    (1)コイ (2)ウナギ (3)アユ (4)シシャモ

    ▼解答と解説▼
    (1)コイ
    【解説】一生(いっしょう)のうちのある期間(きかん)は海で暮(く)らすが、大部分(だいぶぶん)を淡水(たんすい)で過(す)ごす魚も一般(いっぱん)には淡水魚といわれる。コイは一生を淡水に棲(す)む。川の中流(ちゅうりゅう)や下流(かりゅう)・池(いけ)・湖(みずうみ)などに広(ひろ)く分布(ぶんぷ)する。
    ウナギは海で生(う)まれたのち、淡水で暮らし、産卵(さんらん)は海。アユは淡水で生まれ、稚魚(ちぎょ)のうちは海で暮らし、再(ふたた)び淡水に戻(もど)り産卵も淡水。シシャモは淡水で生まれ、すぐに海に移動(いどう)して暮らし、産卵時に河川(かせん)に戻(もど)る。
    種子島(たねがしま)や屋久島(やくしま)では「トッピー」と親(した)しみをこめて呼(よ)ばれているトビウオ。海上をジャンプして飛(と)ぶ姿(すがた)は、まさに空飛ぶアスリート。これは天敵(てんてき)の魚から逃(に) げるためともいわれています。トッピーの天敵でもある回遊魚(かいゆうぎょ)を選びなさい。
    (1)アンコウ (2)イサキ (3)カレイ (4)マグロ
    ▼解答と解説▼
    (4)マグロ
    【解説】トビウオは泳(およ)ぎの早(はや)いマグロなどの天敵(てんてき)から逃(に)げるために飛ぶようになったといわれる。飛ぶために進化(しんか)をとげたとされ胃(い)がなく、消化器(しょうかき)も直線的(ちょくせんてき)。このため臭(くさ)みやクセがなく食(た)べやすい。鹿児島県(かごしまけん)のトビウオの漁獲量(ぎょかくりょう)は全国(ぜんこく)の7割(わり)以上(いじょう)。かごしま旬(しゅん)の魚やJF全漁連(ぜんぎょれん)のプライドフィッシュでは春(はる)の代表的(だいひょうてき)な魚。
    昔(むかし)から魚選びのコツを言葉(ことば)にして伝(つた)えてきました。「目(め)の下(した)一尺(いっしゃく)」はある魚のおいしいとされるサイズを表(あらわ)したものです。この魚を選びなさい。
    (1)タイ (2)サワラ (3)サバ (4)ブリ
    ▼解答と解説▼
    (1)タイ
    【解説】タイは40〜50cmほどがおいしいことを「目(め)の下(した)一尺(いっしゃく)」という。20年以上(いじょう)生(い)きたタイは体長(たいちょう)1mを超(こ)え、あまり大(おお)きいものはおいしくないといわれる。そのほかウナギも大きすぎると大味(おおあじ)になるといわれる。調理方法(ちょうりほうほう)にもよるが、(2)サワラ、(3)サバ、(4)ブリは大きい方がよいとされ、値段(ねだん)も高(たか)くなる。
    昨年(2015年)の全国水揚げ量は前年から半減し、統計が残る1981年以降で過去最低の記録的不漁となりました。水揚げ港では、花咲港(根室市)が全国一のこの魚を選びなさい。
    (1)アジ (2)イワシ (3)サバ (4)サンマ
    ▼解答と解説▼
    (4)サンマ
    【解説】サンマの2015年水揚げ総量は11万2255トンと前年比半減した。漁業情報サービスセンターは、記録的不漁の原因を「資源量が少なかった上に、親潮(千島海流)の勢力などの影響で漁場が遠かったことや、漁期の後半は外国漁船と競合したこと」と分析している。水揚げ量日本一は6年連続で北海道根室市の花咲港で前年比26%減の水揚げ量ながら、金額は過去最高を記録した。2位は岩手県・大船渡港(同50%減)、3位は宮城県・気仙沼港(同57%減)。
    “海底の吟遊詩人”という風雅なニックネームをもつこの魚。「ホーボー」と鳴きながら海底の あちこちを這(は)うように動くことから名付けられたとも。上品な白身を持つこの魚を選びなさい。




    ▼解答と解説▼
    (4)(ほうぼう)
    【解説】羽のように大きく、鮮やかなコバルトブルーの胸ビレが特徴のホウボウ。この胸ビレを自在に動かし、海底を這(は)って歩く。浮き袋を震わせてグーグーと鳴く声が「ホーボー」と聞こえるというのが名前の一説になっているとも。刺身はもちろん塩焼き、揚げ物など和風、洋風どちらにも向く。福島県いわきではタイの尾頭付きに代わり、正月の祝い魚に。関西は子どもの誕生百日目に行われる“お食い初ぞめ”にも使われる。(1)キチジ、(2)カジカ、(3)ヤナギムシガレイ。
    日本三大珍味として一般に定着しているものはすべて海産物にして、保存食という特徴をもちます。日本三大珍味ではないものを以下より選びなさい。
    (1)三河の海鼠腸(このわた) (2)越前の海胆(うに)
    (3)近江の鮒(ふな)寿司 (4)長崎の野母唐墨(のものからすみ)
    ▼解答と解説▼
    (3)近江の鮒(ふな)寿司
    【解説】近江の鮒寿司は琵琶湖の“淡水魚”、ニゴロブナを飯と一緒に漬け込む「なれずし」のひとつ。江戸時代から受け継がれている日本三大珍味はすべて海産物だが、生のまま流通したわけでなく、すべて塩を使って加工しているという特徴がある。(1)は現在の伊勢湾や三河湾、つまり愛知県の名産のナマコの腸を塩漬けして、熟成させたもの。(2)は越前(福井県)のウニの精巣や卵巣に塩を加えた「塩うに」。(4)は長崎県・野母崎半島などでとれたボラの卵巣を塩蔵して天日で乾燥したもの。
    刺身や塩焼き、フライ、ソテーなど私たちの食卓に欠かせないアジは、おなじみのマアジの他にも、様々な種類が食用にされています。体高が非常に高くタイ型をしている、カクアジとも呼ばれるアジ科に属するこの魚の標準和名を選びなさい。
    (1)イトヒキアジ (2)カイワリ (3)シマアジ (4)メアジ
    ▼解答と解説▼
    (2)カイワリ
    【解説】カイワリは神奈川ではカクアジと呼ばれており、値段が手頃で味は高級と言われる種類。イトヒキアジは幼期の背ビレ、尻ビレが糸の様に伸びている様子から名前がついた平たいアジ。あまり市場には出回らない。シマアジはアジの中で高級とされ高価。メアジはマアジに体型が似ており、関東以南では手頃な値段で販売され、マアジがとれない沖縄で代表的な小型のアジ。
    湖を海に見立て生態を変えたサケの仲間であるこの魚は、秋雨の降り続く季節に産卵のため増水した河川に大挙してくることから、雨の魚と呼ばれます。この魚を選びなさい。
    (1)アマゴ (2)アメマス (3)ニジマス (4)ビワマス
    ▼解答と解説▼
    (4)ビワマス
    【解説】琵琶湖の固有種、ビワマスは秋になると河川をそ上し産卵、冬にふ化した稚魚は初夏の頃、湖に戻る。塩焼きや煮つけ、味噌煮、天ぷらなど幅広く利用されるが、きめの細やかな肉質と上品な甘みをもった脂の旨みが際立つ夏には、口の中でとろける味わいが楽しめる刺身がなんといってもおすすめ。産卵期の秋には、脂が落ちたビワマスをおいしく食べる伝統的な郷土料理「アメノイオご飯」が楽しめる
    個性的な頭の形から“屈頭魚(くつな)”と呼ばれ、それがなまった名前で呼ばれているおかめ顔の高級魚。この魚の標準和名を選びなさい。
    (1)アマダイ (2)オコゼ (3)ホウボウ (4)マナガツオ
    ▼解答と解説▼
    (1)アマダイ
    【解説】若狭湾で獲れるアマダイは“若狭ぐじ”と呼ばれる。角ばった頭の形から“屈頭魚(くつな)”と呼ばれ、それが“くじ”、“ぐじ”となまったと言われている。背開きにしてひと塩したものを、鱗つきのまま焼いたアマダイの“若狭焼き”は格別の味わい。
    日本海の冬の味覚、ズワイガニの産地で特大サイズのトップブランドが次々と登場しています。兵庫県・香住町の“柴山GOLD”や福井・越前ガニの“極(きわみ)”などがそれですが、“五輝星(いつきぼし)”という名で販売を開始したカニの水揚げ・消費量ともに日本一の地を選びなさい。
    (1)石川 (2)京都 (3)鳥取 (4)島根
    ▼解答と解説▼
    (3)鳥取
    【解説】鳥取県内の港で水揚げされ、甲羅の幅が13.5cm以上で重さが1.2kg以上の松葉ガニで脚がそろっており、色合いが良く身が詰まっているものだけに最高級品を示す“五輝星”のタグが付けられるという。カニの水揚げ・消費量に、生けガニの出荷量、カニの増殖場面積の4つに加えて「カニに懸ける思いが日本一であること」という鳥取の5つの日本一が名前の由来となっている。香住町の柴山港で揚がるズワイガニで重さ1.4kgの脚がそろったものが“柴山GOLD”の名で販売、店頭では1杯10万円以上とも。特大越前ガニ“極”は甲羅幅が14.5cm以上、重さ1.3kg以上、爪の幅3cm以上といった基準を設定、例年500匹前後、オス全体の0.5%以下しか獲れないという。
    内湾や河口などに広く生息し、磯釣りの対象として人気のこの魚、警戒心が強く、初心者には難度が高いといわれます。地方によってはスイカやミカン、サツマイモなども釣りエサとして使うこの魚を選びなさい。
    (1)アマダイ (2)イシガキダイ (3)キビレ (4)クロダイ
    ▼解答と解説▼
    (4)クロダイ
    【解説】非常にどん欲でなんでも食べる雑食性ながら、一方で警戒心が強く、なんとか釣ってやろうと四苦八苦しているうちに、黒鯛釣りの魅力にとりつかれてしまう御仁は多い。東日本より西日本で食用されることが多く、瀬戸内地方では丸ごと一尾使う豪快な炊き込みご飯“ちぬ飯”や、ゆでてほぐした身を野菜などと煮てご飯にぶっかける“かけ飯”などの名物料理もある魚だ。
    同じ福井でも若狭ガレイで知られるヤナギムシカレイよりはやや大きく、越前ガレイの名で知られています。カレイにしては口が大きく、晩秋から春の産卵期の子持ちが人気のこのカレイを選びなさい。
    (1)アカガレイ (2)ババガレイ (3)マガレイ (4)メイタガレイ
    ▼解答と解説▼
    (1)アカガレイ
    【解説】地元では地ガレイとも呼ばれるアカガレイは、山陰以北の日本海、東北以北の太平洋に分布。日本周辺で獲れるマガレイやマコガレイ、メイタガレイなどより、深い砂泥底に生息する。腹(裏側)に内出血しているように見える赤みがあり、全体にも赤みがかっているアカガレイは口が大きく、成長すると30~50cmほどになる。9月に底びき網漁が解禁となり、翌5月までがシーズンだが、福井では行事ごとにこの焼きガレイを食する。
    火と鵜(う)と鮎がおりなす夏の風物詩、鵜飼漁といえば、まずは長良川を思い浮かべる方も多いでしょう。実は全国13ヶ所で鵜飼は行われています。以下のうち鵜飼漁が行われていない河川を選びなさい。
    (1)山梨・笛吹川 (2)和歌山・有田川 (3)島根・高津川 (4)高知・四万十川
    ▼解答と解説▼
    (4)高知・四万十川
    【解説】四万十川と和歌山・古座川はかがり火の炎で寝ている鮎を起こし、大きな音で網に追い込む“火振り漁”で知られる。(1)笛吹川と(2)有田川では“徒歩鵜(かちう)”という舟を使わず鵜匠が川の中を歩き1~2羽の鵜を操って行う、全国でも珍しい漁法が見られる。(3)高津川は日本で唯一、鵜に手綱をつけずに漁をする“放し鵜飼”が行われる地である。長良川には岐阜市と関市の2ヶ所あり、このほか木曽川(犬山市)、宇治川・保津川(京都)、肱川(愛媛・大洲市)、馬洗川(広島・三次市)、錦川(岩国市)、三隅川(日田市)、築後川(福岡・朝倉市)で鵜飼漁が行われている。